お金の話、夫婦でスッキリ

夫婦で考える保険の必要性 ライフステージに合わせた見直しガイドと話し合い方

Tags: 保険, 生命保険, 医療保険, 保険見直し, 夫婦のお金, 将来設計, 話し合い

夫婦で話し合うべきお金のことの中でも、保険は特に複雑に感じられ、後回しになりがちなテーマかもしれません。しかし、保険は万が一の事態に備え、家族の生活を守るための大切な仕組みです。漠然とした不安を抱えたままではなく、夫婦でしっかりと向き合い、お互いが納得できる形で見直したり、準備したりすることが、将来の安心につながります。

なぜ今、夫婦で保険について話し合うべきなのでしょうか

保険は一度加入すると、そのまま長く契約を続けることが多いものです。しかし、家族構成の変化(結婚、出産、子供の独立など)や、働き方の変化、マイホームの購入など、ライフステージの変化によって、必要な保障は変わってきます。

例えば、子供が小さいうちは万が一のことがあった場合の教育費や生活費が大きな保障として必要になることが多いでしょう。しかし、子供が独立すれば、必要な保障額は減少する可能性があります。また、住宅ローンを組む際に団体信用生命保険に加入している場合、生命保険の必要性が変わることもあります。

こうした変化に合わせて保険を見直さずにいると、保障が必要以上に手厚すぎて保険料を払いすぎてしまったり、逆に必要な保障が不足していたりする可能性が出てきます。夫婦で現在の状況や将来の見通しを共有し、今の自分たちにとって本当に必要な保険について話し合うことは、無駄な支出を抑え、必要な備えを漏れなく行うために非常に重要です。

保険について夫婦で話し合うための具体的なステップ

では、どのように保険の話し合いを始めれば良いのでしょうか。以下のステップで進めてみることをお勧めします。

ステップ1:話し合いの場を設定する

お金全般の話と同様に、保険の話し合いも落ち着いてできる環境と時間が必要です。お互いがリラックスでき、他のことに邪魔されない時間帯を選びましょう。週末の午前中や、子供が寝静まった後など、二人の都合が良い時を見つけて、「〇月〇日の△時から、保険のことについて少し話す時間を作れないか」と切り出してみましょう。

「保険って難しそうだから後で…」と避けられるかもしれません。その場合は、「今入っている保険の内容を二人で確認しておくだけでも安心につながると思うから、少しだけ時間をくれないか」と、まずは現状確認から始めてみることを提案するのも良い方法です。

ステップ2:お互いの「今の保険」を共有する

まずは、お互いが現在加入している保険の情報を持ち寄りましょう。保険証券や、年に一度送られてくる契約内容のお知らせなどが手元にあると便利です。

確認すべき項目は以下の通りです。

これらの情報をリストにしてみると、全体像が把握しやすくなります。もし保険証券が見当たらない場合は、保険会社に問い合わせるか、加入している保険の種類だけでもリストアップしてみましょう。

ステップ3:将来のリスクと必要保障額について考える

現在の保険内容が確認できたら、次に「どんなリスクに備えたいか」「そのためにはいくらくらい必要か」を具体的に話し合います。

これらの話し合いを通じて、「我が家にとって、万が一の場合に最低限必要なお金の額はこれくらいかもしれない」という共通認識を持つことが目標です。この段階で完璧な金額を算出する必要はありません。あくまで概算で構いません。

ステップ4:現状の保険と必要保障額の「差」を確認する

ステップ2で確認した現在の保険の保障内容と、ステップ3で話し合った必要な保障額を比較します。

この「差」が、今後の保険について検討すべきポイントになります。保障が不足していれば追加で加入を検討したり、保障が多すぎる場合は見直しや削減を検討したりといった具体的なアクションが見えてきます。

ステップ5:今後の保険について話し合う

ステップ4で確認した「差」を踏まえ、今後の保険について話し合います。

この段階で、お互いの意見や希望をしっかりと伝え合いましょう。例えば、「私はこの保険の保障内容が気に入っているけれど、保険料が少し負担に感じている」「将来のためにこのリスクに備えたいが、どのような保険が良いのか分からない」といった正直な気持ちを共有することが大切です。

話し合いを円滑に進めるためのコツ

保険のような複雑なテーマについて話し合う際には、いくつかの工夫があるとスムーズに進めやすくなります。

具体的な会話例をいくつかご紹介します。

まとめ

保険について夫婦で話し合うことは、少し億劫に感じられるかもしれません。しかし、お互いの加入状況を把握し、必要な保障について話し合うことは、漠然とした将来への不安を具体的な行動に変え、家計の安定にもつながる大切なステップです。

すぐに完璧な結論を出せなくても構いません。まずは、お互いの保険について知ることから始め、将来のリスクに対してどのような備えが必要か、夫婦で考えを共有する時間を設けてみてください。この話し合いを通じて、お互いの安心感が高まり、夫婦の信頼関係もより一層深まることでしょう。